2010年3月 6日

『没後400年特別展 長谷川等伯』を観る

長谷川等伯

『没後400年特別展 長谷川等伯』の開催期間が1ヶ月間とさほど長くないので、久しぶりに朝イチから東博へ。
東博開場20分前位に着くと既に5、60名位の列が出来ていたけど、まぁまぁ、想定内。いざ入場となり、歩きながら行列の後ろを振り返ってみると、すでにアリの行列のようにゾロゾロ。
それでも午後の時間帯などに比べれば遥かに鑑賞し易くて一点一点に時間を掛けながら見学する事が出来たので平成館の展覧会鑑賞としては久しぶりに満足度の高い鑑賞環境だった。

まぁ、長谷川等伯としては過去最大級の大回顧展なので少しでも気になっている人は絶対に行っておくべき。圧巻は約10メートルの「仏涅槃図」だ。あれだけ大迫力の涅槃図は中々観れるものではない。

長谷川等伯展図録
定価2500円の図録は350頁近くあり、中々の重量感で読み応え見応え有りの内容なのでもちろん購入。

2010年1月25日

「肉筆浮世絵の美 氏家浮世絵コレクション」展

氏家浮世絵コレクション
鎌倉国宝館にて展示中の「肉筆浮世絵の美 ー氏家浮世絵コレクションー」展を鑑賞。
一品制作の為、数が少ない肉筆浮世絵の海外への流出を防ぐ意味も含めた蒐集・保存を行なってきた氏家武雄氏のコレクションの中から葛飾北斎を中心に歌川広重、菱川師宣、勝川春章、等々の作品展示会で、個人的に版画より肉筆による筆の柔らかい浮世絵が好きな私には、どれもこれも素晴らしい作品の数々で、その中でも特に北斎の絵描きとしての貫禄と技術のスゴさがビシビシ伝わってくる。
これまで北斎には特に強い関心を抱いてこなかったが、これを機に葛飾北斎をちょっと勉強しようと思う。
梅

2009年12月22日

『ユートピア 描かれし夢と楽園』展

出光美術館からの眺め
恒例の怠け病が発症中で更新しなきゃ、しなきゃ、と思いつつ時間が経ってしまい更新しそびる今日この頃。

出光美術館で開催していた『ユートピア 描かれし夢と楽園』展に行ってきた。
出光美術館に行ったのは今回初めてだったが、入り口でちょうど帝国劇場のお客の出入りに巻き込まれたりしたけど、エレベーターでビルを上がり出光美術館の中に入ってみると中々、良い眺め。

2009年12月 1日

皇室の名宝 第二期

皇室の名宝第二期
第二期は「正倉院宝物と書・絵巻の名品」と題した名宝の数々が展示されていたが、ちょっと感動したのは法隆寺から献納された日本人なら誰もが知っている「聖徳太子像」と聖徳太子筆の「法華義疏」だろう。まぁ、だいたいが聖徳太子なる人物はいたかどうかも怪しい訳なんだが(もちろんモデルはいるが)それでもその聖徳太子の原型となった王子による直筆だと思うと、これは時空を超えて今自分の目の前にあるかと思うと感慨深い。それにしても、まぁ、達筆な事で(当たり前か)訂正というか修正箇所なんかもあったりして、歴史が生々しく感じられる。

それ以外にも鎌倉時代の婆娑羅大名佐々木道誉の愛用の太刀などが展示されていて一人で大興奮の第二期展示会だった。

2009年11月26日

ヨコハマ国際映像祭2009

友人からヨコハマ国際映像祭2009「CREAM」に行かないかと誘われ、暇だったので付き合った。
まぁ、正直なところ現在、映像系のインスタレーションに関心が希薄なので入場に1300円は高いし、これと言って語るべき言葉もないな。

数カ所で同時に行なわれている映像祭だけど、時間的関係で新港ピア会場のしか鑑賞する事が出来なかった(どうせ観るなら黄金町でやってるのが観たかったが)のも大きいが、「DEEP IMAGES」というVJライブイベントがあったのでヒョイと覗いてみると固いコンクリート床に座布団付きとはいえ座らされ、このイベントの中心であるNHKのディレクターがNHKアーカイブスの説明を延々とする為、なかなかライブは始まらないし、始まったら始まったで会場内が温かくてウトウト...土足で胡座や体育座りだから足は痺れてくるし...
誘われたとはいえ、なんでオーケーしてしまったのか...自分自身を疑うが、こんな事なら友人を巧く誘導してショートムービーなどをも催してる藝大の馬車道校舎会場の方が幾らかマシだったのでは、と激しく後悔の念。

ただ、映像祭自体がダメと言う訳ではなく、興味のある人は時間をちゃんと作って全会場を廻れれば充分楽しめるイベントなのだろう、あいにく今の私はハマらなかっただけで。

2009年10月13日

「皇室の名宝」展

皇室の名宝展
三連休の初日に、かねてから楽しみにしていた東博で始まった「皇室の名宝」展に行ってきた。
円山応挙、狩野永徳や上村松園なども、もちろん楽しみ展覧会だが、おそらく展覧会に行く人の多くがそうであるように、私もご多分にもれず伊藤若冲の動植綵絵全30幅をこの目で観るのが大目的だ。
その動植綵絵30幅の中の一幅、「群魚図」に描かれているルリハタという魚には、ドイツで作られたばかりの顔料であるプルシアンブルーを使って独特の色彩を表現しているが、日本でプルシアンブルーの顔料が使われ始めたとされる時期よりも10年も前に使っていたという事実には驚かされる。
実は、数年前の平成館で行なわれた若冲展の時も、それに連動する形で三の丸尚蔵館で数期間に分けて公開されていた動植綵絵だけど、その時期にはあいにく全てを観に行く事が出来ず、幾分か満たされない気持ちが残っていたが、今回の全30幅を一度に鑑賞する事が出来たので、数年越しのモヤモヤが一掃されてとても良かった。

もちろん、それ以外にも、七宝焼きの壷や高村光雲の木彫も含め、素晴らしい美術品の数々なのだが、今展覧会は第一期、第二期と展示内容を全て入れ替えてしまうので、気になっている人は急ぐべきだろう。

2009年5月28日

再訪 国宝「阿修羅」展

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なんとなく面倒臭くてブログ更新を怠けていたら、「阿修羅」展ネタが続いたエントリーとなってしまった(苦笑)やる事多いしMovableTypeもバージョンアップしたらモロモロの操作が面倒くさくなった事もあって記事更新するのもますます億劫になってきてしまった。

ま、それはさておき、そろそろ会期も終了し、九州へ移動されてしまう前に、もう一度しっかりと拝んでこようと再び、上野国立博物館へ。

前回は予定の都合もあって本館展示をスルーしたので、今回はやや本館展示の鑑賞メインで時間も余裕を持って入館。この点は「阿修羅」展が入場時間を延長していてくれているのが助かった...のだが、それでも結局展示最後の方は本館の閉館時間間際で足早に見学しなくてはいけなくなってしまった。本館ミュージアムで時間を使いすぎたせいだ(苦笑)
そして再び阿修羅のいる平成館へ移動すると館内への入場までの待ち時間は前回程ではなかったものの、館内の混雑ぶりは間違いなく前回以上の混雑ぶりでまいった。阿修羅像の周りなんてそれこそ大変な人混みで係員が「前列の方は恐れ入りますが足だけは止めずに一歩づつ横に移動しながらご観覧下さい~」なんていっているが、一向に埒があかず結局前列に入り込んで係員が自ら動いてなんとか人の輪を動かしていく有り様。ガラス張りじゃないから見物客も係員も違う意味で双方必死だ。私は二度目という事でグルグルと展示ルームを何往復かしながらお目当ての阿修羅像も含め八部衆を穴が開きそうな勢いで眺めてきた。なんせ展示ルームを逆流しないように誘導されるのでね。

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2009年5月 7日

国宝「阿修羅」展

国宝阿修羅展

国立博物館の平成館でやっている興福寺創建1300年記念の展覧会、国宝「阿修羅」展を観てきた。

近年の仏像ブームも相まって大変な混雑で観に行く事を躊躇ったりもしていたのだが、興福寺の阿修羅もさることながら、個人的には最も好きな八部衆(特に迦楼羅)も合わせてこの東京で鑑賞できるなんてこれが最初で最後だと思い直しイソイソと国立博物館へ向かったが、到着してみると事前のチェック通り、入場まで1時間待ちの状態だった。


展示会場の平成館
入場後、展示用の強化ガラスで遮られる事なく、阿修羅像や八部衆像、十大弟子像との対面(対面といって差し支えないと思う)はただただ感激、同じ空間を共有できたという喜びを感じられて、展覧会に足を運んでから数日経つが、その時の喜びの余韻からまだ醒めない。
本当に素晴らしいものだった。

販売会場は展示室以上に大混雑していたが、高級感のある立派な装丁の図録を購入して帰ってきた。

観覧後は周辺を散策。

旧帝国図書館01旧帝国図書館02黒田記念館東京藝術大附図書館旧東京音楽学校奉樂堂池田屋敷表門黒門

2009年2月 8日

江戸東京博物館の常設展示室

この間、江戸東京博物館に行った時にカメラ撮影OKという事で撮りまくってきた画像の一部を公開。後日、ギャラリーにもう少し多く画像を掲載する予定。

芝居小屋・中村座 江戸初期、寛永年間の日本橋北詰付近の町 江戸初期、寛永年間の日本橋北詰付近の町2 助六の舞台 朝野新聞社 浅草・凌雲閣

2009年1月31日

『珠玉の輿~江戸と乗物~』展

珠玉の輿~江戸と乗物~

先週末の事だけど江戸東京博物館で開催中の『珠玉の輿~江戸と乗物~』展に行ってきた。

両国国技館前は千秋楽前と朝青龍が名前を貸してるチャンコ屋のイベントらしきもので人が行列ができていたが、こちら江戸東京博物館の方も篤姫の輿入れの時の籠観たさに人がいっぱい(まぁ、自分もその一人なんだけど) 入場早々、大河ドラマ『篤姫』の撮影で使用された大道具篤姫の籠レプリカが展示しており、そこで立ち止ってしまうと、すかさず警備員が「これはドラマで使用された物で、本物は後だよ~、ここで列に並んでても進んでいかないからどんどん歩きながら観た方がいいですよ~」なんて言っていた。言われずとも、私は元々せっかちでノンビリ並びながら鑑賞する性分ではないからそのつもりだけどさ。などと思いながらサクサクと鑑賞。

展覧会では篤姫、本寿院、和宮の輿や籠を中心にしながらあらゆる時代の男性、女性用の籠や輿、それにまつわる絵巻、書物、嫁入り道具、等々大変貴重な品々が数多く展示されていて歴史好きや大河ドラマが好きという人のみならず楽しめる。 個人的に感動したのはスミソニアンが所有している篤姫の輿はもちろんだが、家康が関ヶ原の合戦で使用したとされる籠や家康が使った鼈甲の鼻眼鏡や鉛筆などの品々。

籠などは真田幸村の鉄砲隊に撃たれて貫通した跡が生々しく残っているし、鉛筆などは日本に現存している最古の鉛筆らしい。その時代に鉛筆が合った事も驚きだけど、家康が使っていたという事実が感動的だ。

でも、私が一番感動したものは遠山の金さんで有名な遠山左衛門尉景元が痔を患っていて痛いから駕籠で登城したいと駕籠の使用許可を申請している書状だ。当たり前だがこの書状にちゃんと金さんの花押もありすごく生々しくて良い(本物だから生々しいのは当たり前だが)。

観客は年配者も多かったが、意外と若い女性やカップルも多く、ドラマ『篤姫』効果もさることながら、巷間、伝えられる若い女性による歴史人気が事実だという事も何となく感じられた展示会だった。

2008年12月19日

『アンドリュー・ワイエス 創造への道程』

アンドリューワイエス

ウッカリ書きそびれていたが、『アンドリュー・ワイエス 創造への道』会期終了が間近に迫っているので観てきた。

ワイエスは私が人生でほぼ初めて感銘を受けたといっても良い画家で、小学生の時、学校の美術室に飾ってあった額がいつも(惹かれていたという意味で)気になっていて、ある時にその額に顔を近づけ舐める様にマジマジと観察してみると、絵画なのか?フォトグラフなのか?…私はどちらか判らずちょっと戸惑いどう感動していいのか感動の仕方が分からなかった。名前が「A・ワイエス」とあったので、その名前を覚えておいて後で調べてみると「アメリカの画家」と書いてあり改めて驚いた。

人が描いた絵が実写を超える写実性を持つ事を理解したのはその時が初めてで、それ以来ワイエスは私にとっては忘れ得ない画家となった。91歳となった今でも元気で創作意欲に溢れているというのも素晴らしい。

 まだ観てない人は是非観ておいて損はない、と言うか感動する事、間違いなし。

2008年10月14日

BankART Life2「心ある機械たち」

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現在開催中の『横浜トリエンナーレ2008』に併せてBankART1929で公開されている「BankART LifeII」を観てきた。

かねてから観たいと思っていたヤノベケンジ氏のViva Riva Project - Standa -が生で観れただけで充分満足なのだが、牛島達冶、今村源、等々、多数アーティストによる“心ある機械たち”作品もユニークさと温かみを兼ね備えた作品ばかりでどれもジぃーっと時間を忘れて見入ってしまう。

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このViva Riva Project - Standa -はランダムに動き出すのでタイミングよく観れる人もいれば、待ってても動かないので諦めてしまう人も多々いた。(動き出す間隔は一定ではない)私は運よく何回か観る事が出来たが…

その時の様子をデジカメのムービーモードで撮影した動画をYouTubeにアップしたので公開してみたが、人は横切るし、ムービーモードの時間枠に一連のモーションが収まらずちょっと尻切れっぽいのはご愛嬌という事で(苦笑)

2008年10月10日

「巨匠ピカソ 愛と創造の軌跡」

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「巨匠ピカソ 愛と創造の軌跡」を観に六本木の国立新美術館へ行った。

国立新美術館に入るのは初めてだったが、招待だったので美術館の休館日に混雑に悩まされる事無く、自分のペースで鑑賞できた。おそらく普段だったらピカソ展も国立新美術館も混雑と無縁という事は有り得なかっただろう。まぁ、もちろん招待客がそれなりに大勢いたのでガラガラってワケではないのだが。

ピカソ展というと30年くらい前に親と観に行った。と言う、微かな記憶と、その時の図録をその後に何度も眺めたという事しか覚えていないのだが、今回の回顧展はその時とはまた違う作品が数多く来ていたのでとても新鮮だしブロンズの彫刻は個人的には絵の方よりも好きなので、それらを鑑賞出来たのも刺激的だった。

2008年9月30日

『ジョン・エヴァレット・ミレイ展』

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『東南角部屋二階の女』鑑賞後、『アキレスと亀』を観るつもりでいたのだが、ユーロスペースへ向かう途中、Bunkamuraザ・ミュージアムでミレイ展を開催している事を思い出し急遽、ミレイ展を観る事にした。

ああ、もう、どう表現したら言いか分からない程の素晴らしさ。タッチの繊細さは言うに及ばずなのだが、一瞬の人の体の動きと心の連動を理解し、それを具体的なイメージとして再構築させキャンパスにとじ込めていく。
ただただ、見惚れるほかない。

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余談だが、ザ・ミュージアム前で魔裟斗と矢沢心が仲良く歩いているところをすれ違った。夫婦して似たようなファッションだったが、これまた夫婦して私の掛けてたティアドロップより二回りは大きいティアドロを揃って掛けていたのがなんか面白かった。

2008年7月22日

「横濱モボ・モガを探せ!again」

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BankART1929がぴおシティのギャラリーで戦前の「モダンボーイ」「モダンガール」の写真展を開催していたのでちょいと覗いてみた。

「横濱モボ・モガを探せ!」は、「モダンボーイ」「モダンガール」を略して「モボ・モガ」と呼ばれる流行を捉えた最先端の若者たちの写真を収集、公開するプロジェクト。当時の写真を集めることで、地域の新しいネットワークを築くほか、写真を手がかりに先人たちの経験を学ぼうと企画された。

写真展は2006年にスタートし、今回が2回目。これまで約1,000点の写真が寄せられ、デジタルデータとして保存されている。今回はその中から約70点を展示している。

同プロジェクトでは現在、今秋開催予定の展覧会に向けて、函館、新潟、横浜、神戸、長崎の開港5都市に範囲を広げて建物、街並み、風俗をテーマにした写真を募集している。


戦前のモダンな彼、彼女等の姿はまさに清水宏の戦前のサイレント作品「港の日本娘」に出てくる井上雪子や江川宇礼雄そのままといった感じでイカしてる。近日、活弁付きで「港の日本娘」を再び観る機会があるが、映画がより真実感を持って鑑賞できそうで楽しみになってきた。

bankart1929

2008年7月13日

4人が創る「私の美術館」展

4人が創る「私の美術館」
横浜美術館のコレクションの中から茂木健一郎、はな、角田光代、荒木経惟がそれぞれの視点で選び抜いた作品の展覧会でこの日は偶然にもはなちゃんのトークショーもありちょっと儲けた気分で拝聴。はなちゃん自身も照れ臭そうに言っていたが、仏像の話に及ぶとついつい熱くなり学芸員も苦笑してしまう位の語りっぷり。育ったエリアも世代も殆んど私と同じなので、時折出てくる地元話はついつい「うんうん」と会話しているような気分になった。
善財童子


観覧中、松井冬子の画の前でジーッと30分は食い入るように見つめていた女性が(おそらく松井冬子ファン)印象的だったが、あの画の中の少女の繊細な表情と構図は中々素晴らしい。メディアに載る松井冬子と殆んど二、三の作品くらいしか認識していなかったけど、実際に作品を目の当りにしてみると女性らしい彼女独特の視点が際立っていてなるほどその女性ファンの気持ちが良く分かる。ああいった画を描く画家は現在、他に見当たらないもんね。

2007年12月 2日

『鳥獣戯画がやってきた!』展

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六本木ミッドタウン内にあるサントリー美術館で開催中の「鳥獣戯画がやってきた! ― 国宝『鳥獣人物戯画絵巻』の全貌」を鑑賞。
この「鳥獣戯画がやってきた!」の展示は前期・後期と二部構成になっていて、前期の方は行きそびれいたのでなんとか後期は観ておきたかった。
感想はどうだったかなんて、ちょっとヤボな話だけど作者不明のこの鳥獣戯画がどのような意図をもって平安時代に書かれたのか?この時代から既に猿や蛙、兎を擬人化する表現技法や社会風刺が存在するという事が驚きでもあり日本美術の奥深さである事を感じさせてくれる。小難しい美術書や古書なんて読むくらいならこの絵を観た方がよっぽど色々な事が理解出来そうだと思う。それくらい無数の情報がこの戯画に織り込まれている。そして何よりも見ているだけで単純に楽しい。
鳥獣戯画以外でも室町時代の勝絵絵巻なんか、とてもここでは書く事出来ないような事柄を描いていて思わず笑ってしまう。愉快にも程があるというか、愛すべき馬鹿な日本人とでも言うか…(笑)
まぁ、何百年経とうと遊びの本質は変わらないんだな、という事が解って男の私にはものすごい感慨深いものがあった。

図録とエコバッグ図録モダンでラグジュアリーなミッドタウン
※画像をクリックすると大きい画像が表示されます。

2007年11月18日

『アンリ・カルティエ=ブレッソン 瞬間の記憶』

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今年はイザベル・ユペールの作品展があったり、ブレッソンのお台場や国立での写真展、メディアでの盛り上げなどで、いつになくブレッソン熱が高まっていた年だった思う。
ブレッソンは好きな写真家だけど尊敬しているのはキャパ。「ブレッソンを好き」なんて口にするのはナイーブな私には正直赤面モノのだが(好き嫌いで論じるレベルの写真家じゃないので)それでも他に表現する言葉が見つからないので陳腐この上ないが、やはり"好き"と言ってしまう。一昔前に"リドリー・スコット好き"と、のたまうのが流行ったのと同じだ。私も久しく言うのを躊躇っていたが、当のリドリーが落ちぶれてきたので(リドリー・スコットは今でも大活躍なのだが、映像作家としてのピークは越えたという意)天邪鬼な性格上、今は声を大に言っている。

ドキュメンタリー映画である『アンリ・カルティエ=ブレッソン 瞬間の記憶』ではブレッソン本人、イザベル・ユペールやアーサー・ミラー等々、ブレッソンと親交のあった人物によるインタビューなどでブレッソンの足跡を辿っているが、ブレッソンの捉える決定的瞬間というものがどのように切り取られるのか大変興味深く語られている。ブレッソンが故人となった今となってはブレッソンという写真家を知る上で肉声はとても貴重なものだ。

キャパはあくまで被写体そのものに関心があったのに比べてブレッソンの関心はあくまでファインダーから見える範囲に限定されている。もっと言えばファインダーと被写体の調和が全てなのだ。この『アンリ・カルティエ=ブレッソン 瞬間の記憶』でその事がちゃんと語られているのでこの作品を観ればブレッソンをちゃんと理解する事が出来るし、これまで以上に彼と彼の写真が好きになる事間違いなしだ。


来月からはいよいよ『マグナム・フォト 世界を変える写真家たち』が公開されるし。

2007年8月12日

ルドンの黒

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Bunkamuraザ・ミュージアムで開催中の『ルドンの黒』を観てきた。
お盆休暇のせいかミュージアムは思っていたよりも混雑していなくて鑑賞しやすかった。

植物学者クラヴォーやアラン・ポーなどの出会いを通し、一貫して黒に彩られた異形の者を表現し続けたルドンの作品は想像力の重要性と表現力の深さについて訴えかけてくる不思議な作品が多い。一見すると「何これ?どういう事?」と不可解極まりない異形を描いた作品の数々なのだけど、そこには孤独や悲しさ、ユーモアが描かれていて、決して不快な感じではない。それにしても、このルドンの精神世界はどんな世界なのだろーか?ルドンの作品に真正面から対峙したのは今回が初めてなので、どう感じればよいのか戸惑いがあったと言うのが正直なところだったが少しずつ理解を深めて垣間見る事くらいは出来る様になりたいものだ。

2007年8月 4日

『青い煌きウズベキスタン-シルクロードへの誘い-』

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ユーラシア文化館で『青い煌きウズベキスタン-シルクロードへの誘い-』萩野矢慶記写真展を鑑賞。 外があまりに暑くてついつい入っただけなので、サラ~っと。
ウズベキスタンはアレクサンドロスの東征以後、数々の征服者を頂き異文化、異民族と融合しながら発展してきた歴史があるだけに建築にも工芸にも独特の繊細さと色使いが施されている。この写真展は青の都として知られているサマルカンドを主テーマとしているので当たり前なのだが、青に対する渇望というか執着がどういうところから来るものなのか興味深い。

2007年5月14日

「レクイエム黄金町」-彼女たちとそれからの私たち-展

八木澤高明写真展
数年前までは日本有数の売春街として有名だった黄金町。それはそれは無国籍タウンさながらだった事を私もよく憶えている。それ程多くの外国人娼婦がお客を取る為に路上に立っていたが、ここ2、3年前から警察の猛烈な取り締まりによって横浜開港時からの街の経緯と共に消し去られようとしている。そんな変わり行く黄金町にいた外国人娼婦たちの黄金町で過ごした日々と過去を写真に記録した写真家八木澤高明氏の写真展がシネマ・ジャック&ベティで催されている。
彼女たちはコロンビア、べネゼエラ、アルゼンチン、タイなど国元にいる両親に仕送りをする為に、借金を返す為、貧乏から抜け出す為など、本当にさまざまな理由で異国の地から遠路はるばる日本までやって来る。もちろん、彼女達の全てが最初から売春しに日本に来るワケではないし、良い事をしているなどと思ってしているワケでもない。その殆どが経済的理由からやも得ず娼婦となってお金を稼ぐ事を選ぶ。遊ぶ金欲しさに安易に援交する輩とは境遇も覚悟も根性も違う。
虚心に写真を眺めてみると、この写真は娼婦たちを通してその国の貧困とたくましさを語りかけてきて胸が苦しくなってくる。彼女達をいわば"買う"側に属している者としての罪悪感みたいなモノもこみ上がってくるし、一方で"しょうがない必要悪だ"(買う者がいるから売る者が出る、日本に来なければ国でもっと貧困に悩まされていたかもしれない)と思う気持ちもある。それでもやはりキッパリと割り切った答えを自分自身に出す事は出来ないし、この先もモヤモヤしたままだろう。

この写真に登場する彼女達は今はもう黄金町にはいない。強制送還されてしまった子や不幸にもHIVに感染し亡くなってしまった子もいる。それ以外の子たちもどこでどう生きているのか分からないらしいが、「幸せになってもらいたい」と写真を観ただけの私だけど、そう思わずにはいられなかった。
八木澤高明 著「黄金町マリア」
黄金町プロジェクト

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2007年5月 6日

モダン日本の里帰り。「大正シック」

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東京都庭園美術館で開催中の「大正シック」展
ホノルル美術館所蔵の大正から昭和初期にかけての絵画・版画のコレクション(一部きもの、オブジェ含む)を公開している。
幾何学模様やハート柄いっぱいのキモノなど大胆な色使いと試みが多く、西洋モダニズムの影響を強く受けている絵画を観ても影響を受けつつ独自のアレンジに長けた日本人だけあって不思議だけど懐かしい。私自身の年齢より年代の古いモノだから懐かしいと感じるのは当たり前かもしれないが、日本画と西洋画とのバランスが絶妙なのだ。ジャープだけど、品のある線、派手だけど決してくどくならない豊かな色彩、そして日本人女性の持つ美しくきめ細かい肌とその被写体。そんな絵画群の中でも今回の展覧会の目玉だと思われる中村大三郎画の「婦女」はそれら全部を絶妙のバランスで兼ね備えた美しい作品でこれを鑑賞するだけでも今展覧会に行く価値はあった。

2007年4月28日

「1 + 14 横浜写真アパートメント」

横浜写真アパートメント
北仲WHITE(旧帝蚕ビルディング)で写真家のテラウチマサトと14名の若手写真家がそれぞれの"横浜"を表現したテラウチマサト フォトエキシビジョン「1 + 14 横浜写真アパートメント」を催し中だ。
この北仲WHITEは2005年からアーティスト、建築家、デザイナー、ジャーナリスト等文化芸術活動に関連するグループ約50組が去年の10月まで入居しアーティスト活動を展開していた場所なのだが、この昭和2年に建てられた北仲WHITE(旧帝蚕ビルディング)は再開発計画の為に取り壊されるらしい...残念だ。
その建物の一部フロアを借り受けての今回のコラボ写真展は、私も含め、多くの写真好きの老若男女がデジタルから銀塩までカメラ片手に集まり、作品を鑑賞しながら各々が思いつくままカメラのシャッターを切ったり、テラウチマサト×中藤毅彦×大和田良×丸山裕一×坂本和則×塚崎智晴トークショーに参加したりと、とてもゲリラ的な匂いの漂う写真展だった。

それにしても昨年開催された世界現代アートの祭典「横浜トリエンナーレ2006」といい馬車道に東京芸大大学院映像研究科校舎が出来たりとか、北仲地区をアートの新本拠地として、さまざまなクリエイターが集まって来る事はとても刺激的だし嬉しい。国際色豊かで日本の写真発祥の地"ヨコハマ"という街に相応しい活動だと思うのでこれからもどんどん精力的に盛り上げていってほしいな。
歩く北仲WHITE北仲WHITE 2無題

2007年3月17日

ブラジル現代アートを牽引する女性作家

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ブラジル現代美術界を牽引する女性作家アドリアナ・ヴァレジョンの個展。近年作であるタイル貼りの浴室をイメージした"浴室シリーズ"は遠めから眺めていると写真かと思ってしまう程、静寂かつリアルであり、今まさに自分がそこに居るかの様な錯覚を覚えてしまう。これは"子宮"をイメージしているのか?と思いながら眺めていたが、彼女曰く「この作品を描いている時は妊娠中」だったらしい。揺れている水面に映る歪んでいるタイルと浴室一面の整然としたタイルとの対比表現が素晴らしい。
アドリアナ・ヴァレジョンという人の作品は性と暴力についてグロテスクな美しさでもって強烈に描かれていて、(特に初期の作品では)ブラジルの先住民とヨーロッパ人による植民地化、女奴隷の歴史、食人風習や宗教彫刻といったものを織り交ぜブラジルという国の歩んできた歴史を題材に現在も植民地時代の旧弊が有効とされている保守的なブラジル社会を独自の表現方法で見せていて、私は結構好きだ。

今回、日本で初個展という事もあってか展示数が少なめだったのが残念だったけど、今後、もっともっと彼女の作品を多く鑑賞出来ればいいな。

2007年3月11日

『マグナムが撮った東京』

07.03.11a.jpgマグナムを意識してみたりして...モントリオールのジャズメン
恵比寿の東京都写真美術館で開催中の『マグナムが撮った東京』展へ。
写真家集団マグナム・フォト。ロバート・キャパ、アンリ・カルティエ=プレッソンらを中心に設立された"マグナム"の写真家たちが1950年~2005年までに撮り貯めていた東京写真を「東京」をテーマに一挙に展開する写真展。
シャープな眼差しで時代を切り取るマグナム集団の"東京"は、それぞれの目線で語りかけていて、マグナムにありながらも各自の写真家としての個性的な東京が見事にそこに写し出されていてもう色々考えるなんてこともなく、ただただ感動するだけ。キャパの作品は言わずものがなだけど、中でも個人的に心奪われたのはバート・グリンの作品。日常の中のストーリー性といったものをしっかりと切り取りながら優しく語りかけてくる感じは今回の作品群の中でも印象的で撮影する上でいかに物語性が大事かという事を再認識させてくれる。
写真を観る事、撮る事の好きな方は是非観ておくべきだろう。良い刺激を受ける事間違えなし。

そういえば昔、青山でストックフォト関係の会社で仕事をちょこっとしていた時に、マグナムフォトを扱える事になって盛り上がった事を思い出したなぁ。

2007年3月 4日

神奈川県立近代美術館 鎌倉

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「今日の作家」シリーズ"畠山直哉"を観に鎌倉へ。
今回の個展のテーマとしてある 「Draftsman's Pencil」(製図家の鉛筆)「都市の自然」は私自身、大変に興味関心の深いテーマでもあり、そういった表現の達人である畠山氏の写真家の視点や技法といったものをまじかで堪能できる願ってもない個展だ。そのうえ、畠山氏のアーティスト・トークも参加する事が出来てとてもラッキーだった。アーティストトークは関係者、畠山氏共に予想以上の参加人数だったようだ。その上、氏の話がノッてきたところで終了予定時間を迎えてしまい、一旦仕切りなおして引き続きトークを再開という結構珍しい展開になった。モチーフ選びや、イマジネーション、ひいては写真表現や絵画表現をどう解釈してみせるか?といった深い部分の話もうかがい知る事も出来て、私自身、硬直しつつあった観念に風穴を開けてもらう事が出来、目から鱗の充実した個展だった。

2007年2月25日

ブルーノ・タウト展 -アルプス建築から桂離宮へ-

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「ブルーノ・タウト展 -アルプス建築から桂離宮へ-」を開催している神宮前のワタリウム美術館へ。
ブルーノ・タウトはドイツの建築家で"桂離宮"を再発見した事したことで知られている人物。ベルリンでタウトが設計した集合住宅は近年修復され70年振りに鮮やかな色彩が忠実に復元され、この中産階級の為の集合住宅は、現在ユネスコの世界遺産に登録予定なのだそうだ。
彼が掲げていた"ユートピア思想"を日本の伝統・美意識やクリエイター・職人との出会いを通してどのように発展させていったのか?というテーマで彼の作品170点を新解釈を元に構成展示していたのが、とても興味深くて彼のパーソナリティがユニークにも浮き彫りとなる民藝の柳宗悦などに宛てた手紙の数々や、タウトが設計した「熱海、日向邸」の一部復元による家具、工芸品の展示にいたるまで、彼のオリエンタリズム追求の足跡がリアルに感じ取る事が僅かながら出来た。
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2007年2月10日

ステンドグラス

フラッと散歩中にパチリ。

色鮮やかな宇野沢組ステンドグラス製作所作のステンドグラス。関東大震災で焼失したのを昭和2年に復旧したとの事。
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2007年1月 8日

東急東横「世界遺産写真展」

昨日は渋谷で新年会。なので、ちょっと早めに東急東横店で催されている「世界遺産写真展」を鑑賞。
展示内容は「自然」「文化」「日本」の3つのカテゴリー別で構成されているのだが思っていたより混雑していてちょっとビックリだったが、場内では案外じっくり鑑賞出来たのであまりストレスは感じずに済んだ。写真は一流のフォトグラファーによる超一流の風景写真の数々で壮観。個人的には「モン・サン・ミシェル(修道院)」と「シナイ山」に想いを巡らせて時間を忘れ見入ってしまった。それにしても、大自然の迫力と人類文化の迫力を同時に鑑賞出来るという写真展はありそうでないので、こういう機会は結構貴重。

RAPHAEL SEBBAG
この画像は「世界遺産写真展」を後にし、ふと立ち寄ったHMVでUnited Future Organizationのラファエル・セバーグ選曲によるコンピレーションCDを試聴した時に撮ったPOPの写真で、ラファエルが自らのPOPにサインを落書きした跡。(昨年末にHMVでプロモーションをしたらしく、おそらくその時にサインしたと思われる)

2006年11月24日

ベルギー王立美術館展とダリ回顧展

地獄の門
ベルギー王立美術館の"顔"ともいうべき「イカロスの墜落」がやってくると言うので、その「イカロスの墜落」とマグリットの「光の帝国」が鑑賞出来ればいいかなと思っていたが、色々観て見るととても興味深い作品が多い。決して派手な作品や作家勢揃いというワケではないがその時代時代に見る社会風俗などがとても上手く、そしてユニークに描かれているものが多く常にヨーロッパにあってイギリスやフランス、ドイツなどの大国に挟まれて生きてきたベルギーのベルジャン気質とでもいうべきクールな感性が感じ取れるようだ。
ベルギー王立美術館展猿の宴光の帝国
ベルギー王立美術館展

ダリ回顧展ポルト・リガトの風景お疲れちゃん
そして各所で不満を耳にするダリの回顧展。スルーのつもりだったが、やはりダリ好きがだまって素通りする事など出来ない、と思い直し結局覗いた。
混雑はリサーチ済みだったので、以前と重複している作品や「アンダルシアの犬」などはサッサとスルーし流し観してしまった。「何故、覗いちゃったんだろう?状態」。それにしてもあれは鑑賞なんて出来るような環境ではない。もう、カラスの行水だ。ダリを初めて真近で観ようなんて人には気の毒だし、ダリ好きにとってはストレスが溜まるばかりで、"回顧展"といえば聞こえがいいが...。もう少し観覧に対する配慮というものを考えてもらいたかった。新宿三越の美術館でやったダリ展の方が良かった。

2006年11月12日

スーパーエッシャー展

スーパーエッシャー展渋谷Bunkamura ザ・ミュージアムで開催が始まった「スーパーエッシャー展 ある特異な版画家の奇跡」を観た。
どーしても初日に観たかったので一応、腹を括って行ったのだが雨のおかげか思ってたより余裕があった。(まぁ、それでも混雑してたけど)
私にとってエッシャーはダ・ヴィンチ、ダリ、マグリットと並んで好きなアーティストで、かなり前にハウステンボス美術館所蔵のエッシャー展を観ているが、今回はそれをはるかに上回る展示数でまさに"スーパーな"エッシャー展だから行かないでいるワケにいかなかった。

「だまし絵」であまりに有名な人なので、私がここで感想など野暮というものだろう。それでもまだエッシャーにあまり触れた事のない人にも是非、観てもらいたいと思う。

「イタリアの風景に魅せられ風景の版画を主に制作していた彼がイタリアのファシズム台頭でイタリアを離れ故郷オランダに戻っても、イタリアの景色のような景色を故郷に見出すことが出来なかった為、テーマは心象風景に向かわざる得なかった」というのはエッシャー自身の言葉。そこから彼の"平面の正則分割""シンメトリー""だまし絵"を追求していくことになったドローイングや版画、オブジェ制作とその過程が興味深い。彼自身、「自分が芸術家であるという事より数学者に近いと意識していた」らしい。
展覧会自体も上手く構成され、分かりやすく3Dグラフィック再現していたり飽きない工夫もされていた思う。主催側の展示アプローチもなかなか良い。
でんぐりでんぐりドラゴン
右画像のフィギュアはエッシャーの「ドラゴン」という作品のフィギュアで、昔懐かしいガチャガチャがプログラム・グッズ販売コーナーの一角にあり、エッシャー作品のフィギュアを手に入れたい沢山の人が"ガチャガチャ"してたので、私もガチャガチャして手に入れた物。一番人気の"でんぐりでんぐり"が欲しかったがドラゴンもなかなか。


この間のヴェートーベン交響曲の狂い聴きに引き続き、今日の狂い聴きは「ドヴォルザーク 交響曲第6番ニ長調第3楽章」

2006年11月 5日

コラージュとフォトモンタージュ展

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東京都写真美術館「コラージュとフォトモンタージュ展」を観た。
100年以上前の写真など、もちろん今日の撮影機材も撮影技術も違うワケだが、そこにはちゃんとアイデアとテクニックが盛り込まれていて合成をする事でむしろより自然さが強調され、肉眼で眺める景色よりも、より“ホンモノ”の世界が切り取られている。写真をただ写し画としてだけでなく絵画、版画といった表現方法を組み入れながら今日のフォト・モンタージュ、コラージュを形成していく過程がとても分かりやすく鑑賞出来た。


最近、ちょっと硬派な映画作品の鑑賞が続いたので、少し柔らかいヨーロッパ映画が観たいと思い、C・ルルーシュの「男と女」を借りようと思ってビデオ屋に寄ると、運悪く貸し出し中…昨日の様な話を聞かされた後でなお、観たかったのに…残念。しょうがないので、「二十四時間の情事」と、好きなベルナデット・ラフォン見たさに「私のように美しい娘 」をレンタル。
どちらも改めて観なくても感想書けるが、久しぶりなのでちゃんと観た後にレビューを書くつもり。