2008年09月29日

映画『東南角部屋二階の女』+香川京子&池田監督トークショー

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渋谷ユーロスペースで『東南角部屋二階の女』を鑑賞。
今回、初メガホンの池田千尋監督は藝大で北野武と黒沢清両監督に師事したという、まだ20代の女性だ。東京藝大大学院映像研究科映画専攻監督領域の一期生として2007年に卒業したばかりで初監督はさまざまなプレッシャーが掛かっていたと思うが、そういった気負いのようなものがスクリーンからはまったく感じる事なく、自然かつ堂々とした演出といった印象。

キャスティングも的確で、主演の2人、西島秀俊、加瀬亮、それに竹花梓、塩見三省、高橋昌也、香川京子(裏主演と言っても良い)全員、佇まいだけで役柄を表現出来る役者ばかりなので無駄さがなく台詞もアクションも必要最小限で済んでいる感じがする。特に老人役の高橋昌也はボケてるのかボケてないのか分からない、全編通して「うん」の一言しか台詞がない役でありながらものすごい説得力のある演技で存在し続けている。もう、殆んどキャスティングした段階で撮影は成功したも同然だったのではないだろうか。

今どきの頼りない若者と色々な事を呑み込んで生きてきた老人の淡々としたストーリーだけど最後はほんのり温かい気分にさせてくれる良質の小品の趣。

ただ、画作りに作り物的要素を排除する為からか、全編、高感度フィルムを使っているかのような粒子の粗いザラついた映像はちょっと余計な“作り物的要素”に逆になってしまっている感じがしなくもないが、スタンダードサイズでの撮影という選択は素晴らしいし、何よりも、視線が素晴らしい監督なので2作目、3作目とブランク開けずにドンドン撮ってもらいたいなぁ~と思う。


上映後はお目当てであった香川京子さんと池田千尋監督、ヴァラエティ・ジャパン編集長の関口裕子女史司会によるトークショーがあり、香川さん起用の理由などについて話していたが、池田監督は香川さんに出演をお願いするにあたり、一着しかないリクルートスーツを着て緊張の面持ちで依頼したとの事。この辺りに20代の新人監督の初々しさが出てて微笑ましい感じ。

ABCでの周防監督とのトークショーといい、今回のトークショーといい、1年に2度も香川さんの話を目前で聴く事が出来て嬉しかった。

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