2007年03月28日

映画「ホリデイ」

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ナンシーメイヤーズ監督は女性を活き活きと描くのが本当に上手い。乙女心と現実感覚との間で揺れ動く女性の内面をさりげなくも綿密に丁寧に表現している。この辺りはさすが女性監督ならではの手腕といったところかもしれない。主演のキャメロン・ディアス、ジャック・ブラックはアメリカ人、ケイト・ウィンスレット、ジュード・ロウはイギリス人、ロスとロンドン郊外の田舎を舞台にライフスタイルや人間関係の違いをとてもテンポ良くユニークに描いているが決してコミカル過ぎず上手く話が進んでいく。
ロードショー公開直後なのでネタバレを避けるが、見終わった後、とても爽やかで温かい気持ちになる良い恋愛映画だった。たまには良いねぇ…出てくる人がみんなチャーミングで良い人ばかりの映画も。

映画『ホリデイ』公式サイト

2007年03月26日

ボンゴレビアンコ

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札幌の親戚から大きいアサリが届いた。とりあえず最初は酒蒸しにして美味しく頂いたが、残りをどう調理して食すか考え、やはりパスタで頂こうと久しぶりにボンゴレ・ビアンコを作ることにした。写真が上手く撮れずあまり美味しそうに見えないのはご愛嬌。それにしても結構な大きさのアサリだ。向こうでキロ1,000円だそうだが、こっちではこの大きさのアサリはあまり見かけないし、間違いなく1,000円では買えない。持つべきものは遠くの親戚。…なんてね。


最近とても笑止な人物に出会った。なんというか…もう滑稽というか陳腐というか今だにあんな奴いるのか?とでも言いたくなるような化石的存在。いやもう少し深く思いを巡らせてみると今だからこそあんな輩が多いのかもしれない。詳しく書けないのが残念だが、ようするにオコチャマ、青い青い。こういう輩と同じ旗の下にいるのは本当に苦痛だ。
私もエラソーに人様を論評出来るほど人間ができているとは言えないが、だからこそ独りよがりな思考や行動は慎むべきだという事を自分に戒めたい。人の振り見て我が振り直せ。

2007年03月17日

ブラジル現代アートを牽引する女性作家

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ブラジル現代美術界を牽引する女性作家アドリアナ・ヴァレジョンの個展。近年作であるタイル貼りの浴室をイメージした“浴室シリーズ”は遠めから眺めていると写真かと思ってしまう程、静寂かつリアルであり、今まさに自分がそこに居るかの様な錯覚を覚えてしまう。これは“子宮”をイメージしているのか?と思いながら眺めていたが、彼女曰く「この作品を描いている時は妊娠中」だったらしい。揺れている水面に映る歪んでいるタイルと浴室一面の整然としたタイルとの対比表現が素晴らしい。
アドリアナ・ヴァレジョンという人の作品は性と暴力についてグロテスクな美しさでもって強烈に描かれていて、(特に初期の作品では)ブラジルの先住民とヨーロッパ人による植民地化、女奴隷の歴史、食人風習や宗教彫刻といったものを織り交ぜブラジルという国の歩んできた歴史を題材に現在も植民地時代の旧弊が有効とされている保守的なブラジル社会を独自の表現方法で見せていて、私は結構好きだ。

今回、日本で初個展という事もあってか展示数が少なめだったのが残念だったけど、今後、もっともっと彼女の作品を多く鑑賞出来ればいいな。

2007年03月11日

『マグナムが撮った東京』

07.03.11a.jpgマグナムを意識してみたりして…モントリオールのジャズメン
恵比寿の東京都写真美術館で開催中の『マグナムが撮った東京』展へ。
写真家集団マグナム・フォト。ロバート・キャパ、アンリ・カルティエ=プレッソンらを中心に設立された“マグナム”の写真家たちが1950年~2005年までに撮り貯めていた東京写真を「東京」をテーマに一挙に展開する写真展。
シャープな眼差しで時代を切り取るマグナム集団の“東京”は、それぞれの目線で語りかけていて、マグナムにありながらも各自の写真家としての個性的な東京が見事にそこに写し出されていてもう色々考えるなんてこともなく、ただただ感動するだけ。キャパの作品は言わずものがなだけど、中でも個人的に心奪われたのはバート・グリンの作品。日常の中のストーリー性といったものをしっかりと切り取りながら優しく語りかけてくる感じは今回の作品群の中でも印象的で撮影する上でいかに物語性が大事かという事を再認識させてくれる。
写真を観る事、撮る事の好きな方は是非観ておくべきだろう。良い刺激を受ける事間違えなし。

そういえば昔、青山でストックフォト関係の会社で仕事をちょこっとしていた時に、マグナムフォトを扱える事になって盛り上がった事を思い出したなぁ。

2007年03月09日

映画「ブロークン・フラワーズ」

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劇場公開の時、うっかり観逃してしまったジム・ジャームッシュ監督の新作。
ストーリーはアマゾンから引用させて頂く。

昔は、多くの女性と恋愛を楽しんだ元プレイボーイのドン・ジョンストンは、中年となった現在も勝手気ままな独身生活を送る。 そんなドンに恋人のシェリーも愛想を尽かし、ドンから出ていった。そこへ、差出人不明の謎のピンクの手紙が届く。便せんには"あなたと別れて20年、あなたの息子はもうすぐ19歳になります"と書かれていた。それを聞いた親友のウィンストンは、お節介にもドンが当時付き合っていた女性たちを訪ねて回る旅を段取りしてしまう。そして、気乗りのしないドンを強引に息子探しの旅へと送り出すのだった。

淡々と元カノジョ達との再会を繰り返し恐る恐る子供の事を聞き出そうとするビル・マーレィから溢れ出る若枯れ感が同じ男としてなんとも切なくて愛おしい。やはりこの感覚は同性だからこそなのだろうか?男は大抵、恋愛を繰り返し別れを重ねても「しくじったりしてない」と思っているものだが、往々にして、それは大きな思い違いか大ミスである事に気付かされる事がある。まさに“愚かなリ我が恋”といったところだ。
この物語は男にとってはちょっとほろ苦いけど、心のどこかでは憧れてるロマンチックな物語だ。こういう意外と厄介でちっぽけな出来事にフワッと夢見るようなところが男にはあるから、現実社会にアジャストするのに疲れた時など独りでヒッソリ観ると一層良い。
結局、何も見付けられないし、何も分からない。この先どうなるかも分からないまま。でもそれこそが男と女の関係だろう。ただ淡々としてるだけ。

ところで、この様な出来事が私自身に起きたら自分ならどうするだろうか?と考えたが…やっぱり私も旅に出てしまうだろうなと思う。

映画のオープニングとエンディングに流れるHolly Golightly & The Greenhornesの「There Is an End」といい、劇中流れたMarvin Gayeの「I Want You」というベタな選曲がメランコリックな心情とマッチしていて相変わらず、さすがのジャームッシュ。ちょっと「ダウン・バイ・ロー」とトム・ウェイツが恋しくなってきた。

2007年03月05日

鎌倉

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30分弱で行ける鎌倉だけど結構久しぶりだ。ディモンシュもミルクホールもスルーして逃げるように急ぎ鎌倉を後に…なぜに?

2007年03月04日

神奈川県立近代美術館 鎌倉

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「今日の作家」シリーズ“畠山直哉”を観に鎌倉へ。
今回の個展のテーマとしてある 「Draftsman’s Pencil」(製図家の鉛筆)「都市の自然」は私自身、大変に興味関心の深いテーマでもあり、そういった表現の達人である畠山氏の写真家の視点や技法といったものをまじかで堪能できる願ってもない個展だ。そのうえ、畠山氏のアーティスト・トークも参加する事が出来てとてもラッキーだった。アーティストトークは関係者、畠山氏共に予想以上の参加人数だったようだ。その上、氏の話がノッてきたところで終了予定時間を迎えてしまい、一旦仕切りなおして引き続きトークを再開という結構珍しい展開になった。モチーフ選びや、イマジネーション、ひいては写真表現や絵画表現をどう解釈してみせるか?といった深い部分の話もうかがい知る事も出来て、私自身、硬直しつつあった観念に風穴を開けてもらう事が出来、目から鱗の充実した個展だった。

2007年03月02日

偉大な俳優

三船敏郎&鶴田浩二
昨年末から黒澤明の映画作品をゆっくりと観返してきたが、その殆どで主演をしている三船敏郎がつくづく良い。“世界のミフネ”として外国映画にも数多く出演している人だが、必ずといってよい程「黒澤明に気に入られたからこその名声だ」というような事も言われるが、(もちろんその指摘も間違ってはいないが…)それだけではない。いかに黒澤明といえど三船敏郎という金の卵と出会わなかったら今ある黒澤映画とは大分違う展開を余儀なくされていた事だろう。大体が名監督と名優のコンビが誕生するからその作品がレジェンドになるワケで…J・スチュアートだってヒッチコックと多くコンビを組んだし、アル・パチーノとコッポラ、デ・ニーロもスコセッシ、比較的に近年だとルーカス&ハリソン・フォード・コンビも同様だ。
三船敏郎は堂々とした小細工しないオーソドックスな芝居をするので、一本調子に見えてしまいがちだが、表情と身のこなしで完璧な表現をしている事がちゃんと観てればすぐ分かる。もちろん「監督の演出が素晴らしいからこその役者が輝くのだ」と、言われればそれまでだが、その監督の高すぎる期待に応え続けた三船の凄さ。それに三船は身体的にも素晴らしい。有名なエピソードだけど映画「用心棒」での殺陣で彼の振り回す刀のスピードがあまりに速い為に撮影フィルムのコマに剣先が映ってなくてフィルム編集時に困ったという話があるし、「隠し砦の三悪人」劇中で猛スピードで走る裸馬の上で両手を手綱から離し刀を上段の構えで平行しながら騎馬武者と戦うなんてシーンも見事にやってのけている。猛々しいイメージばかりが強調されるが彼の演じ方にはちゃんとユーモアも含まれているし、何よりも台詞のない顔アップだけで画面がもってしまう存在感が無条件に素晴らしい。これほどの俳優を今の時代に見つけることはほぼ無理だし、もう現れないだろう。この間お亡くなりになってしまった丹波哲郎氏もそうだが、本当に個性的で独特の味がある俳優が少ない日本になってしまったなぁ~と改めて残念に思う今日この頃。

2007年03月01日

バベルの塔

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東京都知事選の民主党候補者問題など、都民にとっては無関心ではいられない東京都知事選。
目黒が本籍地だが都民ではない私には投票権はないのが残念だけど、まぁ、黒川記章氏が言っていた「ここいらが石原都知事の引き際」の意見には同感。衆議院議員時代から口ほどに実績がないこの大先生はかつてのトラウマ(美濃部都知事に敗れた事)を克服するという自尊心の為に都知事となって2期8年と努めてきたが、結局たいした事も出来ずじまいで、挙句に五輪誘致だと言い出す始末には閉口だ。オリンピックなんて一度やれば充分だし東京がやる程の事も無いと小生は考えるが結局、五輪後の都市再整備が重要でゼネコンも期待しちゃう巨大プロジェクトだから手を挙げたのだろうな…これだけを取ってもこの人の“焼がまわった”事の一例だ。型に捉われず発想豊かな感性がたまに覘くので嫌いじゃないんだけど、結局いつも看板倒れなのもこの人の特徴。公私混同が目立ってきたなんて批判もあるが、これは運輸大臣時代からちょくちょくあった事なので、これに関しての報道には正直「何をいまさら」だけどね。それにしても現都知事の黒川氏立候補に関するコメント、「建築家の都知事というのはちょっと怖い気がするねぇ~」発言はどうなんだろうか?彼のコメントの背景はなんとなく想像は出来るけど、それを言ったら純文作家が都知事というのも充分怖いけどね~言論人なだけに。

ま、それはさておき、黒川記章氏の師匠の故丹下健三氏設計のあの醜悪で雨漏りの酷い都庁舎は私の大嫌いな建築物だが、黒川氏に「師匠の設計した建物をどう思っているのか?」について氏の私見を拝聴してみたいと思っている。だれか新聞記者の人質問してくれないかな。氏が意外にも「私が都知事になった暁には都庁舎を私が設計し直します!」なんて言ってくれたら、もうギャグになるんだけどな。